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月別アーカイブ: 2025年3月

メイクス技建の雑学講座

メイクス技建株式会社の更新担当の中西です

 

さてメイクス技建の雑学講座~鉄則~

ということで、今回は、シーリング工事の鉄則 を深掘りし、長持ちする施工を実現するための重要ポイントを解説します♪

シーリング工事は、建物の隙間を埋め、防水性・気密性を確保する重要な工事です。しかし、施工が適切でないと「早期劣化」「剥離」「ひび割れ」などのトラブルが発生し、本来の性能を発揮できません。


1. 適切な材料選定:用途に合ったシーリング材を選ぶ

シーリング材にはさまざまな種類があり、施工箇所や環境に応じて適切なものを選ばなければなりません。

(1)シーリング材の主な種類

シーリング材の種類 特徴 主な用途
シリコン系 耐候性・耐熱性に優れるが、塗装不可 窓枠、ガラス周り
ポリウレタン系 柔軟性が高く、塗装可能だが紫外線に弱い 外壁目地、コンクリート
変成シリコン系 シリコンとポリウレタンの長所を併せ持つ 外壁、屋根
アクリル系 低コストだが耐久性が低い 内装の隙間補修
ポリサルファイド系 高耐久性だがコストが高い 大型建築、橋梁

🔹 鉄則①:施工箇所に適したシーリング材を選ぶこと!
たとえば、外壁の目地に「シリコン系」を使うと、塗装が密着せず剥がれる原因になります。一方、紫外線が強く当たる箇所に「ポリウレタン系」を使うと、劣化が早まる可能性があります。用途に適した選択が重要です。


2. 下地処理の徹底:密着性を高めるための基本作業

シーリング工事で最も重要なのが 「下地処理」 です。下地処理が不十分だと、シーリング材がすぐに剥離し、性能を発揮できません。

(1)下地処理の主な工程

  1. 旧シーリング材の撤去(打ち替えの場合)
  2. 清掃・油分除去(ほこりや汚れを除去)
  3. プライマーの塗布(密着性を高めるために必須)

🔹 鉄則②:プライマーは必ず塗布すること!
プライマーは、シーリング材と下地の密着性を向上させる役割を持ちます。塗り忘れや塗布量が少ないと、シーリング材が剥がれる原因となります。

✅ よくある失敗例

  • プライマーを省略 → シーリングが剥がれる
  • プライマーが乾く前に施工 → 密着不良が発生
  • 塗布が不均一 → 一部が剥離する

💡 対策:

  • メーカー推奨のプライマーを使用し、適切な乾燥時間を守る
  • 刷毛やローラーで均一に塗布する

3. 適切な施工方法:耐久性を左右するポイント

シーリング工事には正しい施工方法があり、それを守らないと早期劣化の原因となります。

(1)シーリング材の厚みを適切に確保

シーリング材の厚みは、目地の動きに対応できるかどうかを決める重要な要素です。

  • 一般的に、目地幅の2分の1程度の厚み を確保するのが理想
  • 厚すぎると割れやすく、薄すぎると剥がれやすい

🔹 鉄則③:適切な厚みを確保すること!
シーリング材を打ち込む際に、ボンドブレーカー(離型テープ)やバックアップ材 を使用し、2面接着を確保することが重要です。

(2)施工環境を考慮する

シーリング材は、温度や湿度の影響を受けやすいため、施工環境を考慮する必要があります。

不適切な施工環境 問題点 対策
雨の日の施工 密着不良、硬化不良 施工前に十分に乾燥させる
気温5℃以下 硬化が遅れ、接着不良のリスク 施工を避けるか、適正温度の製品を選択
直射日光下の施工 急速硬化によりひび割れの可能性 直射日光を避けた時間帯に施工

🔹 鉄則④:施工環境を整え、適切な温湿度で施工すること!


4. 仕上げと養生:美観と耐久性を確保する

シーリング工事は、見た目も重要です。施工後の仕上げ処理を適切に行い、美しく、耐久性のある施工を目指しましょう。

(1)ヘラ仕上げの重要性

シーリング材を均一に押さえ込むことで、密着性が向上し、剥離を防ぎます。

✅ ヘラ仕上げのポイント

  • 力を入れすぎない(押さえすぎるとシーリング材が薄くなる)
  • 均一な圧力でならす(凹凸をなくし、美観を保つ)
  • 施工後すぐにマスキングテープを剥がす(乾燥後に剥がすと不自然な仕上がりに)

🔹 鉄則⑤:ヘラ仕上げを丁寧に行い、美観と密着性を確保すること!


5. 定期的なメンテナンス:長持ちさせるために

シーリング工事を長持ちさせるには、定期的な点検とメンテナンスが必要です。

✅ 点検の目安

  • 一般的なシーリング材の寿命は 10~15年
  • 劣化サイン(ひび割れ、剥がれ、硬化など)を確認する
  • 雨漏りが発生する前に打ち替えを検討

🔹 鉄則⑥:定期的な点検とメンテナンスを実施すること!


まとめ

シーリング工事の品質を左右する鉄則をまとめると、以下の6つが重要です。

鉄則①:用途に適したシーリング材を選ぶ
鉄則②:プライマーを必ず塗布する
鉄則③:適切な厚みを確保する
鉄則④:施工環境を整える
鉄則⑤:ヘラ仕上げを丁寧に行う
鉄則⑥:定期的な点検とメンテナンスを行う

これらの鉄則を守ることで、長持ちし、安心できるシーリング工事を実現できます。適切な施工とメンテナンスを心掛け、建物の耐久性を維持しましょう!