-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー
メイクス技建株式会社の更新担当の中西です
“判断力”が光る💧
シーリング工事は、目地に材料を入れて終わりではありません。現場は建物ごとに条件が違い、劣化状況も違います。だからこそ、職人の判断力と段取りが仕事の質を左右します。今回は、現場のリアルに踏み込みながら、シーリング工事の面白さと魅力を掘り下げます。
シーリング工事でよく聞くのが「打ち替え」と「増し打ち」です。
打ち替えは既存のシーリングを撤去して新しく入れ直す方法。増し打ちは既存材の上に新材を重ねる方法です。
この選択は単純ではありません。
打ち替えが基本とはいえ、部位や状況によって増し打ちが適している場合もあります。たとえば、サッシ周りは構造上撤去が難しいこともあり、適切な下地処理をした上で増し打ちを行うケースがあります。逆に外壁目地で増し打ちをすると、密着面が不十分になり、短期間で剥離するリスクが高くなる場合があります。
つまり、現場の状態を見て、最適な方法を選ぶ“判断”が必要です。ここがシーリング工事のプロの見せ場です。
シーリングが必要な場所は多岐にわたります。外壁目地、サッシ周り、換気フード周り、手すり支柱、屋上立ち上がり、パラペット、笠木、ALCのジョイント、PCaの目地…。
それぞれで雨の当たり方、紫外線量、温度変化、躯体の動きが違います。
たとえば窓周りは雨水が集中しやすく、しかも取り合いが複雑です。外壁目地は長い線で伸縮を受け続けます。屋上の立ち上がりは直射日光と風雨にさらされ、材料の劣化が早いこともあります。
同じ材料を同じように打っても、持ちが変わる。だから部位ごとに施工の“勘所”があるのが面白いところです。
シーリングの性能を発揮させるには、単に隙間を埋めるだけでなく、適切な断面形状を作る必要があります。
そこで重要になるのがバックアップ材やボンドブレーカーです。
バックアップ材は目地の奥に入れて深さを調整し、材料の断面を適切にする役割があります。ボンドブレーカーは、シーリング材が三面接着にならないようにするために使います。三面接着になると動きに追従できず、破断しやすくなります。
こうした「見えない仕組み」を理解し、きちんと施工する職人ほど、品質が安定します。見えないところで差がつく仕事です。
シーリング材は、温度・湿度・天候の影響を受けます。雨天時はもちろん施工できませんし、低温すぎると硬化が遅れ、高温すぎると作業性や仕上げが難しくなる場合があります。
また、プライマーの乾燥時間や、打設後の養生時間も重要です。養生が不十分だと、表面に汚れが付着したり、硬化不良が起きたりします。
「材料は生き物」
この感覚がある職人は強いです。現場で天候を読み、段取りを組み、確実に仕上げる。これが信頼につながります。
シーリングは線として見える部分も多いので、仕上がりの美しさが評価に直結します。マスキングをまっすぐ貼る、適量を均一に打つ、ヘラ押さえで表面を整える。
わずかな乱れが目立つ分、きれいに揃った時の気持ち良さは格別です。
シーリングの美しさは、そのまま職人の誇り。しかも見た目だけでなく、ヘラ押さえの圧が適切だと密着性も上がります。見た目と性能が一致する仕事でもあるのです。